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○ 写真 ”ゲリラ・ヒーロー” について
演説の為、壇上に上がったチェ・ゲバラは集まった聴衆をゆっくり見渡した。 この聴衆の後方にいたキューバ人報道カメラマンのコルダは、望遠レンズでゲバラを捉え2枚の写真を撮った。 結局、ゲバラを撮ったこの写真は編集段階でボツになり公表される事はなかったが、ゲバラを偉大な指導者として尊敬していたコルダは、この写真を壁に貼り付けて飾った。 1967年、コルダを訪ねたイタリア人ジャーナリストがこの写真を気に入り、ゴリダの許しを得て持ち帰った。 その数ヵ月後、ゲバラの死が世界に報じられる・・・・。 やがてイタリアでは、このコルダの写真がポスターとして出版された。 これがあの有名な写真“GUERRILLERO HEROICO”(ゲリラヒーロー)である。 星のマークの付いたベレー帽をかぶるゲバラを写したこの写真は、たちまち人気を呼び、右翼革命と反体制運動のシンボルとなる一方、世界各地でTシャツやポスター、旗などに印刷され政治的意識の低い若者にも現代ポップカルチャーの代表的作品として広く浸透し、「20世紀の世界におけるシンボルの中で最も有名な写真」と言われた。 コルダは、この写真のネガを所有していたが、決して特許料を受け取らなかった。 しかし、2000年イギリスの酒造会社がウォッカの広告にこの写真を無断で使用した時、彼は訴訟を起こした。 コルダは、訴訟の理由を次のように話した。 「私は理想の為に死んだゲバラを支持する者の一人として、彼の思い出を伝えたいと望む人々や、世界全体の平和目的の為にこの写真が複製されるならば、反対はしない。」 「しかし、酒を売るためにゲバラの人気を利用した広告や、その他ゲバラの偉大な足跡を汚す全ての者に対して、チェのイメージを使用する事は断固として許さない。」 ロンドンで起こしたこの訴訟は最終的に和解した。コルダはおよそ5万ドルの和解金を受け取り、全額をキューバの医療機関に寄付した。ロイター通信社の取材に対して彼は、 「もしチェが生きていたら、私と同じ事をしただろう。」 と語った。 ファインダーを通して、コルダはゲバラから多くの影響を受け、そして彼の思想の立派な後継者となった。
「エルネスト・チェ・ゲバラとその時代 〜 コルダ写真集」 キューバ日本人移民100周年記念事業の一環として、1998年11月に開催されたアルベルト・コルダ写真展に合わせて発売された写真集。 コルダはこれを機に初来日し、期間中ゲストを交えての対談などを行なった。 キューバ革命初期の貴重な記録写真に加えて、カストロやゲバラに最も近い場所にいたカメラマンとして、その素顔を写した数々の写真から、彼らの人柄が垣間見れる。 文章などで写真の背景なども解説されているので、キューバ革命の歴史的資料としても興味深い。
○ ゲバラとアンディー・ウォーホール
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